コンテンツIQ
このクールのドラマで楽しみにしていたものに、
「重版出来」がある。
マンガ編集の世界がリアルに描かれているのと、マンガ家としてデビューする過程、そして、なんのためにマンガを描くのか、
才能とは何なのか、等、いろいろと考えさせてくれた。
そして、頑張ることのすばらしさに目頭が熱くなった。
しかしだ。
裏番組に「僕のヤバイ妻」があり、その二つのドラマの視聴率がヤフーニュースなどで話題となっていた。最終回が「僕のヤバイ妻」のほうが上回ったらしく、「期待はずでの重版出来」などと書かれていた。
これをみて、思った。バカか!
単純に視聴率だけで考えるから、「期待はずれ」なんていう言葉が出てくる。
架空のばかげた世界を描いた僕のヤバイ妻よりも、重版出来のほうが、圧倒的に名作だ。
例えば、DVDで繰り返し見たい、と考えたら圧倒的に「重版出来」だろう。
僕のヤバイ妻は、ジェットコースタードラマであり、先が見えない。しかし、いかにも作り込みすぎで、私は本当に「期待はずれ」だった。
誰の感情もわからない。
それはコンテンツ(ドラマ)に何を求めるのかにも変わってくる。
軽く、ジェットコースターに乗るみたいに、ただ一瞬の反射的な面白さだけならヤバイ妻だろう。何も考えなくていい。
それに比べて「重版」は自分の生き方さえも、省みてしまうほどの内容がある。
そこから「明日からも、頑張ろう」と思えるし、頑張ってる人にエールを送りたくなる。
また、理解も難しい。
いわゆる「コンテンツIQ」が必要なドラマだ
同様なことが「ゆとりですが何か」でもいえる。
このドラマ、視聴率はよくないらしいが、huluの再生回数はすごく高いらしい。
テレビはみないけど、huluなどネット上でのコンテンツを見る層。
それは、テレビ視聴者よりも、若いだろうし、情報のリテラシーも高いだろう。
それから、「ただ、流れていたから」ではなくて「見たくてみる」人たちだから、関与も高いだろう。
その違いをバカなメディアが視聴率だけで図って「期待はずれ」なんていうのは、本当にバカだなと思う。
そんなバカなメディア、相手にはしなくていいのだけど、
そのバカなメディアのせいで、視聴率がとれないドラマがいいドラマではなくて、
視聴率がとれそうな、反射だけでみるドラマ、予定調和のドラマ、おじいちゃんおばあちゃんしか出ないドラマしか制作されなくなるようでこわい。
そこで提案。
コンテンツIQ別の視聴率を発表したらどうか?
コンテンツIQの測り方が問題となって、これも、また、センシティブな話題となりそうですが。