ニュータイプのスター性 嵐
ネットのニュースで、櫻井翔が両親のために2億円の軽井沢の別荘をプレゼントしたという記事を読んだ。2億円。さすが翔くん。
今の櫻井翔には、2億円なんて、たいしたことない金額なのかもしれない。
長らく日本のトップアイドルの座に君臨し続けている嵐。
記録を次々と更新し、いくつもCMに出演し、初回のCDは購入さえままならず、コンサートのチケットの当選なんて、本当に神がからなければ当たらないくらいだ。
しかし
先ほどの「2億円別荘」があまりピンとこなかったのは、考えてみたら嵐は相当なお金持ちなのだろうけど、お金持ちっぽく見えないからだ。
もちろん、それは貧乏とかそういうのではなくて、彼らのどこかに「庶民的」な親しみやすい雰囲気をもっているからだ。
ジャニーズのアイドルを考えてみると、近藤真彦や東山紀之、そして、木村拓哉などスター性をあふれる歴代スターが並ぶ。彼らはヒーローであって、素敵でオーラが出ている「ザ スター」だ。この2枚目のスター性は、生田斗真や亀梨和也、山Pなどが引き継いでいる。
しかし、嵐は彼ら以上に売れているスターであるのに、その雰囲気がない。
唯一、松潤は彼らと並ぶと思っていたが、最近はそうでもなく、親しみやすいイケメン路線になっている。この前のドラマ「99.9」でも、完璧な2枚目ではなく、かっこいいのかどうかわからない、不完全なイケメンだ。
「世界一難しい恋」の大野くんもそうだ。イケメン設定とは絶対にいえない、みんなから嫌われていて、扱いが難しい役どころを、「地なの?」を思うほど、自然と演じていた。
そうなのだ、彼らは、完全無欠の2枚目ではまるでない。
そこが嵐の前のスター、木村拓哉と大きく違うところだ。
天然で抜けたところのある相葉ちゃん、引きこもりのニノ、ちょっとコミュニケーションが苦手っぽい大野くん、翔くんは世話焼きのお兄さんみたいで、イケメン担当の松潤も、最近は「MJ」でダメなところをたくさんみせていて、お茶目だ。
そのダメなカンジが身近であり、近所で会えそうなカンジであり、声をかけたら、笑って手を振り返してくれそうだし、同じように焼き鳥を食べていそうだし、スーパーでセール品を買っているかもしれない、身近さを感じさせてくれる。
それまでになかったスター性を嵐を生み出した。
外見のスター性ではなく、頑張って、失敗して、仲良くして、取り組んで、というプロセスを見せていってスターとはっていた「プロセスのスター性」を彼らは作り上げていったのだ。
内面を知って、素の性格をしって、
仲のいいお兄さんという関係を全国的に作り上げてきた嵐は、その関係性ゆえに強い存在であり続けるのだろう。
すでに日本の家庭にとって「家族的」な存在だからだ。
ただ、あらゆることをやってしまった嵐。
次にどう出ていけば、「いつもの存在」ではなくなるのか、難しい局面でもあるだろう。
I seek / Daylight(初回限定盤1)(DVD付)
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- 出版社/メーカー: ジェイ・ストーム
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